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1971年、エクスプローラーの上位モデルとして誕生したエクスプローラーII。 ビビットな24時間針や直接メモリが印字された精悍なメタルベゼルがスポーツロレックスの中でも一風変わった個性的な顔立ちを有しており、機能・デザインともに大変高い評価を得ている一大コレクションです。 一方でデイトナやサブマリーナ,GMTマスターIIと比べると、「相場」という点では地味な部分も多かったことは事実です。 と言うのも、「100万円出さなくては買えなくなった」と言われるほどに相場上昇が激しいスポーツロレックスの中ではまだ価格を上げ切っておらず、上位機種であるにもかかわらずお安く買えるモデルであったのです。 しかしながら現在、エクスプローラーIIもまた他の人気スポーツロレックス同様、価格高騰を続けています。 いったい、いつ頃から相場が上がり、現状はどれくらいの価格で売買されているのでしょうか。。 この記事では、スポーツロレックス屈指の個性派エクスプローラーII 216570の価格推移と、価格急騰の理由についてご紹介いたします! ロレックス エクスプローラーII 216570とは?SPEC素材:ステンレススティール 概要エクスプローラーII自体の歴史は1971年から始まりましたが、何度かのモデルチェンジを経てきました。 ロレックスは多くのロングセラーを抱えていますが、定期的に改良を加えることで現代に即した高い機能および信頼性を獲得していることは、周知の事実です。 その改良の際、細かなランニングチェンジに留まることもありますが、リファレンスを一新して新しい世代へと移行することが一般的です。 例えばエクスプローラーIであれば、1016⇒14270⇒114270⇒214270といった具合です。 エクスプローラーIIにもそれは言えること。 例えば1971年~1984年まで製造されていた初代エクスプローラーII 1655は24時間針を備えており、昼夜の確認が容易な機能を有していました。 ※初代エクスプローラーII 1655 しかしながら1984年、第二世代の16550に移行すると、24時間針の単独稼働が可能となり、GMT針として第二時間帯の表示が可能となります。 さらにこのGMT機能を備えたムーブメントもブラッシュアップが加えられ・・・と言ったように、改良によってモデルチェンジを経ており、現行エクスプローラーIIは2011年に誕生した第四世代となります。 この現行第四世代216570が、今回ご紹介したいエクスプローラーIIです。 216570は、前世代から比較すると大きく刷新されることとなります。 まず、ムーブメント。 第二世代以降にスタンダードとなったGMT機能は変わらず受け継がれていますが、ムーブメントは216570のために開発されたCal.3187を搭載しています。 前世代までのCal.3186(2007年より前の個体はCal.3185搭載)もまた、大変優れた名機です。GMTマスターIIにも搭載されてきた機械で、ロレックスがお得意とするブルーパラクロム・ヒゲゼンマイを採用。これはきわめて高い耐磁性・耐震性を有する独自のヒゲゼンマイであり、ロレックス時計の信頼性を大きく飛躍させるもの。 さらに216570以降のCal.3187では、エクスプローラーII専用にさらにテンプにもパラフレックス耐震装置(ショックアブソーバー)が採用され、より「探検家」にふさわしいスペックを有することとなりました。 さらに外装面でも、特筆すべき点が多々あります。 まず、従来のエクスプローラーIIが40mmケース径であったことに対し、216570では42mmにアップサイジングされたこと。 また、216570はヴィヴィットなオレンジの24時間針がまず目につくかもしれませんが、これは初代エクスプローラーIIで採用されていた意匠をリバイバルしたものです。 加えて、近年ではロレックスのスポーツラインの多くが「セラクロムベゼル」と呼ばれる、セラミック製の光沢あるベゼルに順次移行していますが、216570だけは頑なにメタルベゼルを貫いていることも216570の大きな特徴であり魅力です。 そのため、エクスプローラーIIの持つ精悍さ,他のシンプルウォッチとは異なる独創性,そしてそれらを体現するハイスペックが評価されており、人気モデルとして君臨してきました。 エクスプローラーII 26570の価格動向エクスプローラーII 216570は、確かに人気商品です。 当店でもコンスタントに売れており、絶対に在庫を切らせないロレックスのうちの一つです。 とは言え、エクスプローラーIIは「人気」とは言っても、デイトナやGMTマスターIIのように「需要が集まりすぎて定価を大きく超えるプレミア相場を築く」といった類のロレックスではなかったことも事実です。 外観が定番外しであったこと。定価も発売当初は693,000円、2020年1月以降は875,600円(いずれも税込)と、コンプリケーションモデルの割には低く、相場も定価前後。「安くお得に買えるロレックス」といった立ち位置を占めてきました。 しかしながら、2019年5月頃から、にわかに相場が上昇。さらに2020年、続く2021年と、「急騰」と言ってもいい値動きを見せています。 エクスプローラーII 216570 黒文字盤の価格推移グラフ
エクスプローラーII 216570 白文字盤の価格推移グラフ
上記グラフは、当店GINZA RASINで販売した中古モデルをもとに算出した、各年度の平均価格推移グラフです。 2019年~2020年にかけてジワジワと相場を上昇させ、ついに100万円の大台に。以降、大きく価格高騰させていることがおわかり頂けるでしょう。 なお、2021年11月現在、新品並行相場が黒文字盤だと140万円台後半~。白文字盤に至っては160万円超。 中古であってもほとんど変わらない相場感となっており、定価を鑑みれば大きなプレミア相場を築いていることがおわかり頂けるでしょう。 ほんの二~三年前までは80万円台で購入可能であったにもかかわらず。 もちろん、ロレックスの相場全体が上昇傾向にある、という理由もあるでしょう。 とりわけ新品は入手困難になってきています。 ロレックスが販売時に「転売対策」として、メーカー保護シールを剥がしたりブレスレット調整を行ったりしていること。加えて2019年末から世界中を震撼させている新型コロナウイルスの影響で、ロレックスが製品の減産を行わざるをえなかったこと。こういった情勢下で貿易縮小も顕著で、多くの輸入品の国内流通量が激減していることが挙げられます。 その一方で、円高や社会全体の自粛ムードを受けて、ロレックス相場が落ち込んだ時期がありました。 しかしながら驚くべきことに、この頃、216570は他モデルと比べて大きな値下がりを見せず、さらにデイトナに次いでいち早く相場を回復させました。 その後、ワクチン普及などとともに各国で経済活動が再開するとともにさらにグングンと値上がりを続けており、その状況は日に日に変わっていっています。 ちなみに、2019年6月にも一時期ロレックス相場が今以上に大きな盛り上がりを見せ、多くのモデルが「史上最高」と言われる高い相場を叩き出しました。 いったい、なぜ216570は、ここまで価格が上がっているのでしょうか。それは、「生産終了」が大きく影響しています。 次項で解説いたします。 あわせて読みたい関連記事 エクスプローラーII 216570はなぜ価格が上がったのか?繰り返しになりますが、ロレックス相場全体が上昇しています。 そんな中でなぜエクスプローラーII 216570に焦点を当てているかと言うと、相場上昇の勢いが従来と比べて凄まじいこと。他モデルが下がった時期でも価格を上げ続けていたことが主な理由です。 そう、216570だけ、やや変わった相場動向を築いているのです。 相場は水物のため、今後上がるか・下がるかは誰にも予測できませんし、一つの要素だけで相場の上下が決定づけられるわけではないため、正確な理由というのは考察の範疇を出ません。 しかしながらロレックス相場が上がる大きな原因として昔から知られているのが、「生産終了モデルは値上がりする」というものです。そして216570が価格高騰している理由は、この生産終了で説明することが可能です。 「エクスプローラーII 216570とは?」の項でもご紹介したように、ロレックスは同一シリーズの中でも、スペックや外観にアップデートを加えることで成長を図ってきました。その際、リファレンスチェンジも行い新型モデルをリリースすることがほとんどです。 つまり、従来あったリファレンスのモデルは、「生産終了(廃盤)」ということになります。 そして2021年、エクスプローラーII 216570が生産終了となり、新型Ref.226570へと移行を果たしました。 なお、ロレックスの2020年・2021年新作発表は、例年と大きく異なります。 余談ですが、2020年は新型コロナウイルスの影響で多くの産業がパラダイムシフトを迫られる年でもありますね。 例年時計業界では1月~3月にその年の新作を各社が発表する「見本市」がスイス国内で行われており、その二大巨頭が「バーゼルワールド」と「SIHH(ジュネーブサロン。現在はWatches & Wonders Geneveに名称変更)です。 この二つの見本市、奇しくも2020年より4月末から5月初旬にかけての開催へと変更していたことが仇となり、コロナ禍において様々な紆余曲折を経ることとなりました。 バーゼルワールドにおいて最も存在感を放っていたロレックスも当然この影響を受けます。 さらに前述の通りロレックスの本社工場があるスイスでは3月中旬から緊急事態宣言が発令され、ロレックスも一定期間の休業を余儀なくされたことから、「2020年新作発表の無期限延期」が同社から表明されていました。 結局2020年には9月に独自でオンライン発表を行い、続く2021年は4月にカルティエやIWCといったリシュモングループらとともにWatches & Wondersに参画。 この2021年4月の発表で、ついに新型エクスプローラーII 226570が発表された次第です。 こちらが、2021年新作エクスプローラーII 226570の黒文字盤です。ご覧になって頂くと、デザインは216570を踏襲した形です。 ただし新旧での大きな違いがあります。それは、「新型ムーブメント Cal.3285」の存在です。 現在、ロレックスの自動巻きムーブメントには「Cal.31〇〇」または「Cal.32〇〇」と番号を振られたキャリバーが存在します。 後者の3200系ムーブメントは、ロレックスが「最新世代」と誇る新型ムーブメント。2015年にデイデイトで搭載されたCal.3255でのお披露目を機に、3100系からの移行が進んでいます。 出典:https://www.rolex.com/ja 3100系ムーブメントは2000年頃から、多くのロレックスのスペックを下支えしてきた名機であることに違いはありません。 さらにその3100系に改良を加えた3200系は、高いエネルギー効率と信頼性を獲得したこと。加えて従来は48時間だったパワーリザーブを約70時間に延長したことが大きな特徴となります。 現在は3100系と3200系の搭載モデルが併売されていますが、異なる機械を並行して製造することはメーカーにとっては効率的ではありませんね。 そこで3200系への移行と同時に対象モデルのリファレンスチェンジを行っているのですが、次は216570の番なのではないか、と長らく言われてきました。 それは、GMTマスターIIが2018年、次いで2019年に新作リリースされたことが大きいです。 GMTマスターIIは従来のCal.3186から新ムーブメントCal.3285へ移行され、リファレンスも116710⇒126710へと変更となりました。 ※2018年に満を持して登場したGMTマスターII 126710BLRO このCal.3186、もともとはエクスプローラーII 16570に搭載されていたムーブメントでもあります。 結果的にエクスプローラーII 226570も新型GMTマスターIIと同様にCal.3285が搭載されることとなりました。ちなみに216570に搭載されていたCal.3187とGMTマスターII Cal.3186の大きな違いは耐震装置でしたが、32系には同様の耐震装置が搭載されたため、特に住み分けされなくなったのでしょう。 こういった生産終了を受けて、旧型となった216570がにわかに相場を上昇させているというわけです。なぜならロレックス独自の法則と言うべきか、「生産終了したモデルは価格高騰する」傾向にあるためです。 216570と226570はデザインに大きな変化がなかったため、そこまで相場上昇はないのでは、と思われましたが、供給がなくなることで市場からどんどん良い個体がなくなっていくのは事実です。そのため216570が今や、新品並行相場が黒文字盤だと140万円台後半~。白文字盤に至っては160万円超と、驚くべき高値につけているのは前述の通りです。 なお、226570の出回り状況にもよるでしょうが、今のところ216570の相場が下落する傾向が見受けられません。今後の社会情勢にもよりますが、市場から良い個体がなくなっていき稀少性が高まっていく可能性は多分にありますので、本当に欲しい方は早めに買っておくのが吉ですよ! ちなみに、エクスプローラーII 216570は黒・白文字盤の二色があり、以前は人気や相場に大きな差はありませんでした。黒の方が若干売れるかな、といった程度です。 しかしながら現在では白文字盤の方が、相場の面で数万円ほど黒文字盤に先んじています。 デイトナ 116500LNが2016年にリリースされて以来、白文字盤の魅力が再認識されていることが大きいでしょう。 もっとも、黒・白文字盤ともに、エクスプローラーIIの魅力を良い感じに引き出しています。 この辺りは、「どちらが高く売れるか」「どちらが資産価値があるか」と言うよりは、コレ!と思う方を好みでお選び頂ければと思います。 あわせて読みたい関連記事 まとめエクスプローラーII 216570の価格推移についてご紹介いたしました! ここ一年ほどでジワジワと値上がりしており、2021年に入って以降は急騰ともいうべき相場動向を描いていること。その理由は生産終了が大きく影響していること。今後の相場動向はまだわかりませんが、生産終了によって良い個体はどんどん市場からなくなっていく可能性があることをお伝えできたでしょうか。 なお、エクスプローラーIIは現行の216570に限らず、16570や初代の1655等の値上がりも非常に顕著です。 特に前世代の16570は216570と併せて「安くお得に買えるロレックス」であっただけに、現在の相場に驚かされる方も少なくないでしょう。 一方でこれは、「所有している方にとっては大きな売り時を迎えている」ということを示唆します。 特に定価以下で購入できた方は、イニシャルコストよりも高い査定額で売却できる可能性も・・・!なぜなら、当店での216570の買取査定額が、定価を大きく上回っているためです(2021年1月現在/キャンペーン/条件有)。 もし使っていないエクスプローラーII 216570をお持ちの方。このビッグウェーブに乗りましょう!! 文:鶴岡 あわせて読みたい関連記事 この記事を監修してくれた時計博士 池田 裕之(いけだ ひろゆき)
1982年生まれ・熊本県出身。 監修記事一覧 >>監修者一覧 >> |